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2012年12月 8日 (土)

男心は年齢では計れない

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海自303式強化外骨格JMSF TYPE303 ARMSUIT : メガハウス


メガハウスのパーフェクトピースシリーズです。
パーフェクトピースのタチコマと並べると小さいんだが、そんなもんか?

がぶさんのコレクションも少なくなってきましたな。
載せる写真があるうちに攻殻台詞やってきましょう。
本日は久方ぶりにSACよりこちら↓






「親友なのではなく、只の戦友です」





#18暗殺の二重奏 lost heritageより課長の台詞です。





発言環境:
旧友辻崎一佐の7回忌に出席した荒巻大輔は、辻崎の娘であるサオリから弟のユウの行動に不審な点があると相談された。頻繁に誰かとコンタクトをとっている様子に加え、ユウの振る舞い、発言が父親そのもののようで荒巻に調査してもらいたいとの申し出であった。私用に職権乱用はできない、と一度は依頼を断る課長にサオリが亡き父の親友であった荒巻につい、甘えてしまったと詫びたあとに課長が放った言葉。





#18はシリーズ全体から見れば傍流に当たる話です。
ですが、異なる意識が共立したとき、そこに共存ではなく意識の混濁という問題が起こり得ることを示した点で、原作における素子と人形遣いの「結婚」を想起させるエピソードでもあります。
冒頭の「殿田大佐の件」は原作で殿田大佐が汚職で9課に逮捕されたこと、「大佐の教えの通り」は金と女を追え、という大佐の教えを殿田3羽鴉の荒巻大輔が忠実に守り師匠の逮捕に至った点を指しています。
これらを踏まえてもSACより原作寄りの作品といえましょう。


辻崎父は隠蔽された沖縄戦の真実を伝えたいがために自分の記憶を残しました。
これが副題のlost heritage=失われた遺産に当たります。
「記憶」を残したはずだったのだけれども、息子であるユウの人格に影響を及ぼし、異なる人格が同時にまた交互に出現するという現象を起こしてしまった。
そして記憶は若い心に復讐心を芽生えさせ中国事務次官暗殺を決意させるに至った、というあらすじです。
父と息子の共同作業=暗殺の二重奏ということです。
父は復讐や息子を人殺しにする意図などなかった、といいますが、密かな父の願いを息子が感じ取った可能性は否定できません。
片方の人格が強固に暗殺を拒んでいれば、計画は辻崎ユウ個人の中で頓挫していたはずなのですから。


さて、横道にそれましたが、肝心の台詞です。
「親友なのではなく、ただの戦友」
戦友ってすごく大事な人ってことだよね、って思いますが課長はそこに「ただの」をつけました。
親友=ウェットな感じ
戦友=ドライな感じ
親友とかいう、なぁなぁの温い関係じゃなかったんだよ、とかいうことなんだと思います。
そこに「ただの」をつけて更に「我々の間には甘えも油断も許されない」感を入れてきた。
しかしまぁ、たぶん、これってただの照れ隠し。
だってね、最後に課長はこういうんだから。




「この年で親友を二度失うのは堪えるよ」



彼は戦友=親友の気持ちだった。ただの、とかつけてもごまかせない。
戦友は一つの時代を共有し、ともに生き抜いてきた特殊な存在なんだから。
戦友って言ってる時点で大事な人だっていってるのと同じなんだから。
特別大事な人がいます、ということを感傷と切り捨てるのは却って大人らしくない。
親友だ、とはっきりいいのけても良かったんだよ、課長は。
しかし、彼には感傷的ととられるようなことはできなかったんだわな。





「キャラじゃない」、とか思ったんでしょ?課長





「ワシら3羽鴉とかいわれて無双やったんやで~」とか、つらっと言うキャラじゃだめか、というとそうでもないと思うんだけれども。
課長が実際有能なんだから、9課メンバーはついていったと思うよ。
この台詞は化け物じみた連中を束ねるためだけにクールを装ってるんじゃなく、単に課長がテレてるだけなんだと思う。





・・・親友、といいきれず戦友、と言ってしまう課長にデレを感じてしまう、という話<そんなオチかい







使用例:
大方の人は、こういう発言はしないのがよろしい。
簡単に「戦友」とかいう単語を使ったならば


「おまえの戦争は始まってもいない」


と、返されることでしょう。






蛇足:
「この年で~」の課長の台詞の後、「親友じゃなくて戦友じゃなかった?」という素子さん。
親友だと感傷的過ぎると思ってか、あえて「ただの戦友」といった課長の心情を知っていて訊く。
親友というのはちょっと恥ずかしいじゃん!とか思ってる微妙な年齢の男心を刺激するとか、ほんとうに素子さんは年上には容赦ない。

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