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2012年9月27日 (木)

左利き用のキャッチャーミット

Baseball018_2

「左利き用のキャッチャーミット」で、検索されていることが多いようです。
自分の記事を改めて見直してみれば、あらあらあら・・・・・・


思いついたまま書き連ねてて、途中で話かわっちゃったり
結局なんだかわからんままで、なんか恥ずかしいったらありゃしないよ。


なので、いまさら思いついたことも含めて追加まとめしてみる。


*画像はフリー素材をいただきました

左利き用のキャッチャーミット


”亜成虫の森で”でアオイが持っていたものです。
トグサが
「左利き用のキャッチャーミットを持った美少年」の話をしたところ、バトーが突っ込みをいれたんですよね。



「左利き用のキャッチャーミット?そいつぁ、存在しそうでいて実際にはありえない、って意味のネット隠語だよ」



野球に疎いがぶさんは、
「あ~、そうなんだ、左利き用のキャッチャーミットって、ないんだ」
くらいに思っていました。
しかし、どこにでもあるわけじゃないけれども、ま、ネットで買えるんじゃない?というくらいのものだったみたいですね。
そうなると、バトーの台詞というのはおかしなことになってきます。
どこが、「存在しないもの」に繋がるんだ。
普通に買えるじゃん、楽天で買えるじゃん
となると、全然レア感もありえないもの感もないですよね。




このへんのもやっと、を少しばかり整理しとこうと思います。




①あの台詞には「左利き用のキャッチャーミットがレアなもの」って意味は全く含んでいない



全身義体が出回る30年も前から、ネットでどこでも買えちゃう野球道具が、レアなお宝とかいう意味は含まない。
なので当然、2030年以後の攻殻世界でも、レアじゃない。


原作やGISだったら、電脳化が進みすぎて、アナクロなグッズが逆にレアになってるかもしれないけども、SACにおける人々の生活はおおむね2000年頃のもの
首筋にプラグのある子供がキャッチボールしてても違和感のない世界なわけです。

なので、左利き用のキャッチャーミットには別の意味があると思われます。




②キャッチャーミットを持った男の子




「ネット隠語だよ」と言ったのはバトーですし、実際SAC世界ではそうなんでしょう。
でも現実、この我々の世界ではネット隠語ではない。
攻殻好きーが集まれば、使うかもしれない、ファン同士で盛り上がるときにくらいは使うかもしれませんがね。


ここではっきりさせておかないといけないのが
左利き用のキャッチャーミット、と言う言葉が
攻殻の世界におけるネット社会での、隠語」
ということです。


隠語、というからには始まりは「限られた集団でのみ使われる言葉」であったということになります。
つまり、(攻殻の)どこかのコミュニティで(攻殻の)ハッカーたちが使った言葉だってことです。
そしてそれは、左利き用のキャッチャーミットが意味するものがわかる集団でなければならない。
例えば「左利き用のキャッチャーミットを持った少年と接触したハッカーたち」のコミュニティで初めは使われたと考えられます。
仲間内で使われた言葉が、ネットの海に流れたんではないかと思います。


つまりは、「左利き用のキャッチャーミット」は、ずばり「アオイ」をあらわす言葉だったと思われるのです。
左利き用のミットを持った少年ではなく、「左利き用のキャッチャーミット」だけがネットを漂ううちに残ったのだろうと。
文化の伝播みたいですね。もしくはミームです。


ありそうでありえないもの,とは、まさに彼のこと。
言葉を話さず、ミットを手放すと不安定になる少年であるときは、「団長」である彼はいない。
そこにいるようで、実はいない存在。
繋がっているけれどもそこにいない、って意味だったのではないかと。
誰がそう言い出したか、といえばやはりクロハとかオンバあたりか。


(2012.10.9追記
キャッチャーミットをあの少年が持っていたのは、「ライ麦畑でつかまえて」由来で、アオイが持たせたものと推察する。かの本ではホールデンの弟が左利きであり、そのミットにはプレイしないときに読むためにたくさんの詩が書いてあったとのこと。アオイにしてみれば自分がいないときに自分の身がわりを勤めてくれる存在を弟のように思っていたのかもしれない。)



③ネット隠語として伝播したのは?
アオイが自分で「左利き用のキャッチャーミット」とか言うメンタリティをもってたとは思えないので、多分、そんな風にいわれて、「ははっ、うまいね」くらいに思ったんじゃないか。
実際ミット持ってたし。
「うちの団長は左利き用のキャッチャーミットだし・・・」という使われ方をしていたのではないか、と推察。見た目にミットを持っているところに、ありそうでありえないもの、って裏の意味を付け加えられて、神出鬼没で留守がちな自分への言葉を意外に気に入ったんじゃないかね。
そして彼は、「キャッチャーミット」ってところに親和性を感じたんじゃないかね。


どの部分、といえば


「キャッチャー」ってところだろう
で、彼はこれを伝播させてくことに抵抗はなかったんだ。
自分の一つの記号として流してもいいと。



④catcher in the lie



全文


You know what I’d like to be? I mean if I had my goddam choice,I’d just be the catcher in the rye and all


サリンジャーの「catcher in the rye」が掛詞で「cather in the lie」じゃね?って話は前に書いたんだけどもそこの捕捉させてもらいたい。


”崖からおちそうになってる人を掬い上げる存在とか、そういうものにぼくはなりたいんだ、きゃっちゃーいんざらい、にね”

原作でそういっているんだから、そうなんだ。
ライ麦が転がり落ちる人とどう関係するんじゃ?
そもそもライ麦畑の傍に崖があるとか・・・周りの様子もわからずに走り回るなら、なにもライ麦畑でなくとも小麦畑でよかろう。いやとうもろこし畑のほうが背が高くて見晴らしがよっぽど悪かろう。
だが彼はライ麦をわざわざ使った。
サリンジャーは元々、ryeとlieをかけてたんだね。


アオイはそのキャッチャー、偽りの中に埋没しそうな人を救いあげるもの、嘘の世界から真実を掬い上げるもの、ってところに共感したのであれを自分の旗印にしたのだね。
捏造や欺瞞や隠蔽に存在をつぶされていく人を救い掬う、キャッチャー。
そういうものに、なりたかったんだ。


I thought what I'd do was , I'd pretend I was one of those deaf-mutes


これに、オリジナルをつけた


or should I?


その答えが「catcher in the lie」だ





in liesでなくin the lie(その嘘)っていうのは、ワクチンがらみの話にだけは断固として戦う、ってことかな


「僕はヒーローになりたいんじゃない、ただ、あなた方が許せないんだ」


そういうことかも



目を閉じ耳を塞いでいたかった、けど、これだけは口を閉ざすことができない。
だからキャッチャーになった。
キャッチャーミットを持ってる少年が、キャッチャーなのは当たり前だよね
トグサにもヒントを与えられていたんだ。



ただそこが「存在しそうで実際にはありえない、って言う意味」に変化したのは元々身内だけで使ってた、すぐ雲隠れする団長のことをいっていたからなんじゃなかろうか。



それとも、「耳を塞ぎ目を閉じ口を噤むのをやめ、嘘の世界から真実を掬い取り、正義を行う存在なんて、いそうでいないよ」



って、ことだったら、ちとつらい。



ソースもあるのか、ソース自体が嘘なのか、みそくそいっしょくたの情報の嵐で、真実のみを掬い取れる人がいるならいいが、神がかった才能が必要な気がする。


ま、せめて同じ色に染まらずに、スタンドアローンのキャッチャーたれ、

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